言語処理学会第29回年次大会 にて加納 保昌 (D1) が若手奨励賞を受賞しました。
■受賞研究テーマ・受賞内容
“Average Token Delay: 同時翻訳の遅延評価尺度”
同時翻訳は、話し手が話し終わる前に翻訳を開始するタスクである。大きな遅延を許容すれば、翻訳の質を向上させやすいが、会話など即時性が求められる場合には、翻訳の質をできるだけ下げずに遅延を抑える必要がある。この遅延を測る既存の指標は、翻訳の出力開始時に着目し、出力の終了時を十分に考慮していなかった。しかし、ある部分の翻訳の出力終了が遅れると、次の部分の翻訳の出力開始を遅らせることにもつながり、即時性が失われる。そこで、本稿では、翻訳の終了時に着目した新しい遅延評価尺度である
Average Token Delay (ATD)
を提案した。同時機械翻訳の実験を行い、既存の遅延評価尺度と比較して、より様々な訳出タイミングの決め方の評価に適していることを確かめた。
■受賞者のコメント:
大変光栄です。研究室や仲間、学会、この地球に感謝いたします。次は最優秀賞に値するような研究発表ができるように精進します。
■外部リンク:https://www.anlp.jp/nlp2023/award.html